Webディレクターがフリーランスになるメリットとデメリット|年収相場と仕事内容
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Webサイトの制作現場でWebディレクターとしてある程度の経験を積み上げた人のなかには、これからのキャリアプランに悩んでいる人も多いでしょう。
このまま会社に残って社内Webディレクターとして仕事を続けても収入アップが望めない、会社からWebプロデューサーへの転向を打診されているが制作現場の第一線から離れたくないなどの悩みがあるなら、独立してフリーランスWebディレクターに転向するのも一案です。
本記事では、フリーランスWebディレクターの仕事内容や求められるスキル・人物像、年収相場やフリーランス転向のメリット・デメリット、案件の取得方法などを紹介します。
サービス名 | 特徴 | 詳細 |
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溝口 弘貴
つなぐマーケティング代表
電気工事士からWeb業界に転職して10数年。現在はフリーランスとしてクライアントサイトのマーケティング支援や自社メディアの運用などをおこなっています。ネットマーケティング検定やIMA検定などIT関連の資格を8つもっています。運営者情報はこちら
本記事でわかること
フリーランスWebディレクターの仕事内容
現在、企業でWebディレクターとして働いている人も、改めて自分の立ち位置を確かめる意味を含めて、フリーランスWebディレクターの仕事内容を確認していきましょう。
Webディレクターとはどんな仕事なのか?
厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagでは、Webディレクターについて「プロジェクトの受注からサイトの企画・設計、制作進行、運用までの段階でさまざまな仕事を指揮する」と紹介しています。
Webサイト構築における現場監督であり、多くのスタッフが携わるWebサイト制作現場の交通整理役となるのがWebディレクターの役割です。
Webディレクターの仕事の流れ
Webサイト制作におけるWebディレクターの仕事の流れを簡単にまとめてみましょう。
要件定義 | クライアントからWebサイトの目的や目標、盛り込みたい要素などをヒアリングしてすり合わせていく。「このサイトを制作することで何をどうしたいのか?」を明確にする大切な作業。 |
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設計 | サイトの具体的な方向性を定める作業。コンセプトや課題を抽出する、サイトマップを作る、各ページのレイアウトとなるワイヤーフレームを設計する、サイトマップとワイヤーフレームをもとにデザイン制作を進めるといった作業によって、ユーザーからも検索エンジンからも好まれるWebサイトになる。 |
スケジュール構築 | リリース予定日から逆算して誰がどんな作業をいつまでに完了すればいいのかを「見える」化する。プロジェクトを進行・管理していくWebディレクターにとって非常に重要な作業だ。 |
プロジェクト進行・管理 | カメラマンやイラストレーター、Webデザイナー、ライター、プログラマーなどの制作スタッフに作業を指示しながら成果物をチェックし、各工程の進捗状況を管理する。 |
テストアップ・修正 | 完成したWebサイトを実機を用いて確認する。各部が正しく動作するかをチェックし、必要に応じて修正を加える。 |
本番公開 | エンジニアに公開を指示して完成したWebサイトを公開する。公開後もチェックをおこない、ミスがあればただちに修正をおこなう。公開後もクライアントからの要望を受けて改善修正を加えることもある。 |
フリーランスWebディレクターの仕事内容や市場の動向
フリーランスに転向してもWebディレクターの仕事内容に変わりはありません。
これまでにディレクションを経験してきた人なら、今すぐ別の現場でもフリーランスWebディレクターとして活躍できるでしょう。
Web系の職種は常に人材不足に悩まされており、Webディレクターは圧倒的な売り手市場になっています。
一定の経験と実力さえ積んでるWebディレクターなら、売り手側が会社を選べる時代です。
企業側もプロジェクトに応じて柔軟にフリーランスを起用することに抵抗がなくなっているので、フリーランスに転向しても引く手数多でしょう。
経験値が求められるのに求人は若手中心|チャレンジは早いほうがいい?
Webディレクターが即戦力として歓迎されるには高い経験値が必要です。
ところが、現状をみるとフリーランスのWebディレクターの求人は30代までが中心で、難易度が高い職種であるにも関わらず若手が求められています。
「しっかり経験を積んでからフリーランスに転向」というキャリアパスも間違いではありません。
しかし、求人が若手中心であるという現状をみる限りでは、社内Webディレクターとして経験を積むことに時間をかけるよりも、ある程度の経験を積んだら早めにフリーランスへと転向したほうがいいでしょう。
WebディレクターとWebプロデューサーの違い
WebディレクターとWebプロデューサーは「Webサイトの制作・運営を指揮する」という意味で非常に近い職種だといえます。
Web系の職種は定義が曖昧な面も多いので、混同されがちなのも無理はありません。
Webプロデューサーは売上や利益の面における責任をもち、業務内容はクライアントとの協議や調整が中心になります。
一方、Webディレクターは制作現場の責任者として進行管理・品質管理に注力する立場です。
Webプロデューサーはクライアント向け、Webディレクターは現場向けという役割分担になっており、ポジションでいえば、WebプロデューサーのほうがWebディレクターよりも高い位置付けになります。
ただし、小規模なプロジェクトでは、WebディレクターがWebプロデューサーの仕事を兼務することも少なくありません。
一方で、大規模なプロジェクトではWebディレクターとWebプロデューサーが厳密に分離され、Webプロデューサーを中心に複数のWebディレクターが各分野の制作管理をおこなうこともあります。
フリーランスのWebディレクターに求められるスキル
フリーランスのWebディレクターに求められるスキルは社内Webディレクターと基本的に同じです。
ただし、社内WebディレクターよりもフリーランスWebディレクターのほうが広範なスキル・知識を求められる傾向があります。
フリーランスWebディレクターに求められるスキルを挙げていきましょう。
ディレクションスキル
「ディレクション(direction)」とは方向を決めて突き進む力という意味です。
制作指導や進行管理といった意味でも用いられています。
Webディレクターはサイト制作の方向性を決めてその方向へと導く役割を担っているので、何よりもまず高いディレクションスキルが要求されるのは当然です。
もっとも、数値化できるスキルではないので、この点は実績や評判で示すしかありません。
コミュニケーションスキル
WebディレクターはWebサイトの制作における現場監督の役割を担うので、クライアントや各分野のスタッフとの円滑なコミュニケーションを維持できる人材が求められます。
相手の話をよく聞いて理解できる、相手の立場を思いやることができる、相手を尊重しつつこちらの要望をうまく通すといった人物像が理想です。
社内Webディレクターであれば同じスタッフと何度もプロジェクトを遂行していくので、十分な関係性を築けているはずですが、フリーランスWebディレクターだと案件によってスタッフが総入れ替えになるので、誰とでも円滑な関係を築ける高いコミュニケーションスキルが要求されます。
タスク管理能力
Webサイトの制作現場は、常にマルチタスクで動いていきます。
あるひとつのタスクが欠けてしまったり遅れてしまったりすれば全体の進行に支障が生じるので、現場監督であるWebディレクターには複数のタスクを同時に管理できる器用さも必要です。
一朝一夕で身につくスキルではないので、苦手意識があるならタスク管理のためのツールを用いるなどの工夫が必要になるでしょう。
プログラミングスキル
Webサイト制作でWebディレクターがプログラミングを担う場面は多くありません。
実際の制作現場では、複数のプログラマーやコーダーが作業をおこないます。
ただし、プログラマーやコーダーに指示を与えるためには、Webディレクターにも最低限のプログラミング知識があったほうがスムーズです。
とくにプログラムの可読性を高めて保守性と品質を向上させるためには、Webディレクターが適切なコーディングルールを定める必要があります。
自分でプログラムを書くことはできなくても、HTML・CSS・Javascriptといった基本的な言語で「何をどうすればどんなふうに動作する」という程度の知識はおさえておきたいところです。
デザイン作成・画像編集スキル
Webサイトの制作において、Webデザイナーの役割は大きなものになります。
Webデザイナーの仕事が「サイトの見た目」にそのまま反映されるからです。
レイアウト・色調・画像やイラストの配置、文字デザインなどを適切に指示するためには、Webディレクターにも最低限のデザイン知識があったほうがいいので、illustratorやClip Studioなどのデザイン作成ソフトは扱えるようになっておきましょう。
また、軽微な修正や調整なら外注先に差し戻すよりもWebディレクター自身がやったほうが早いことも多いので、PhotoshopやGIMPといった画像編集ソフトも扱えるのが理想です。
ライティングスキル
クライアントの目標・目的を顧客に対して正確に伝えるために用いられるのは「言葉」です。
Webサイトの中では、多数のキャッチコピーや文章コンテンツが盛り込まれます。
キャッチコピーや文章コンテンツの作成を受け持つのはコピーライター・ライターです。
しかし、コピーライターやライターに実際の作業を指示する前の段階でワイヤーフレームを作成しなくてはならないので、Webディレクターにもある程度のライティングスキルが求められます。
キャッチコピーや文章コンテンツのイメージがある程度できあがっていないとデザイナーに指示を出しにくいので、コピーライティング・ライティングスキルの基本もしっかり学んでおくべきです。
フリーランスWebディレクターの年収相場
フリーランスのWebディレクターはどのくらいの収入を得られるのでしょうか?
社内Webディレクターの年収と比較しながらみていきます。
社内Webディレクターの年収相場
企業で勤務している社内Webディレクターの年収相場は450万~500万円といわれています。
月収にすると手取りで30万円前後になる計算です。
日本人全体の平均年収は400万円程度といわれているので、社内Webディレクターは比較的高い収入を得られる職種だといえます。
もっとも、会社員の給料は大きな変動がなく安定が約束されている代わりに、大きな成果を挙げてもいきなり大幅にアップすることはないのが基本です。
年数を重ねてもわずかなベースアップが得られるだけで、大幅な収入アップは期待できません。
会社員として勤務していると、Webディレクターのまま制作現場に関わり続けるのではなく、Webプロデューサーなどさらに高いレベルの職種への転換が求められる場面があります。
ベースアップでは不十分なら、給料テーブルを次のステージに高めるのが基本です。
現場第一主義で社内Webディレクターのまま収入をアップさせたいなら、今の会社を辞めて、さらに好条件の会社への転職を考えることになります。
フリーランスWebディレクターの年収相場は?
フリーランスWebディレクターの収入はスキル・経験に大きく左右されるうえに、案件によって単価も大きく異なるので年収相場も考えにくいのが現実です。
フリーランス向けのエージェントでは月単価50万~80万円の案件が多いので、案件を途切れさせずに取得し続けた場合は年収に換算すると600万~950万円が年収レンジになります。
社内Webディレクターと比較すると年収相場は高く、案件次第では転職するよりもフリーランスに転向したほうが早く収入アップを実現できるでしょう。
Webディレクターがフリーランスに転向するメリット5つ
Webディレクターがフリーランスに転向するメリットは5つです。
メリット1.収入アップが期待できる
Web系の職種では、総じてフリーランスに転向したほうが収入アップしやすい傾向があります。
Webディレクターも年収相場でいえば150万~450万円程度のアップが期待できるので、今以上の収入を得たいならフリーランスに転向したほうが断然有利です。
メリット2.転職せずに実績を積み上げることができる
Webディレクターが会社員のまま制作現場を離れずに収入をアップさせる現実的な方法は転職でしょう。
たしかに、好条件の会社をみつけながら転々とするWebディレクターも少なくありません。
しかし、短期間で転職を繰り返していると、たとえ実力主義のWeb業界でも採用するサイドは警戒心を抱くものだし、キャリアを傷つけてしまいます。
フリーランスに転向すると、基本的にはクライアントと有期の業務委託契約を結ぶのが基本です。
そのままその現場や案件を続けるなら契約を巻き直せばいいし、契約満了を機に別の現場を探すのも自由なので、キャリアを傷つけずに経験を重ねることができます。
メリット3.自由な働き方を実現できる
現代は多様な働き方が認められつつありますが、やはり会社に勤めながら自由な働き方を実現するのは難しいでしょう。
フリーランスに転向すれば、自分自身の生活環境や要望を優先した自由な働き方を実現しやすくなります。
実際のフリーランスWebディレクター案件の求人をみると週3日の常駐案件や出社不要のリモート案件もあるので、キャリアアップのために使う時間を確保したり、育児や介護などに献身したりといった自由も利くでしょう。
メリット4.次のキャリアパスを考えやすい
自由な働き方にも直結しますが、自由な時間を確保しやすいことで次のキャリアパスも考えやすくなります。
オンラインスクールを利用して新たなスキルを習得したり、自身のサイトをディレクションしたりと、チャレンジの幅が広がるでしょう。
メリット5.精神的なストレスを軽減できる
何をストレスに感じるのかは人によって異なりますが、フリーランスに転向すれば会社内の人間関係にストレスを感じる場面が減るのは間違いありません。
同じ現場でも、会社員として関与するのとフリーランスとして関わるのとではしがらみも少なくなるので、目標達成に集中しやすくなります。
逆にWebディレクターがフリーランスに転向するデメリット3つ
「フリーランスに転向すればいいことばかり」というなら誰もがフリーランスに転向するはずだが、そうは甘くもありません。
「思ってもいなかった」「知らなかった」といった失敗を犯さないように、Webディレクターがフリーランスに転向するデメリットも知っておくべきです。
デメリット①:収入が不安定になる
フリーランスの収入源はクライアントから支払われる報酬です。
もちろん、案件を取得してWebディレクターとしての仕事をしていないと途端に収入がゼロになります。
社内Webディレクターと比較すると高収入が期待できる反面、仕事が途絶えない約束も保障もなくなるという点には不安をぬぐえない人も多いでしょう。
この点は、多くの社内Webディレクターがフリーランス化をためらってしまう最大の理由です。
デメリット②:日々の経理や確定申告などの手間が増える
フリーランスは税法のうえでは「個人事業主」という立場になります。
個人事業主はいわば「ひとり社長」であり、自分の事業に関するすべての業務を自分で遂行しなければなりません。
日々の収入・支出をまとめる経理作業や、年に一度の確定申告に向けた準備、実際の申告作業、帳簿の作成や管理・保存といった作業も発生します。
単に手間が増えるだけなら仕方がありませんが、作成・保存が法律で義務付けられている帳簿などもあるので、いい加減なことをしていると違法になってしまう危険もあることを覚えておいてください。
デメリット③:会社の福利厚生を受けられなくなる
フリーランスに転向すると、これまで当然のように受けられていた会社の福利厚生がなくなります。
いきなり直面するのが健康保険料の負担です。
フリーランスに転向すると基本的に国民健康保険に加入することになりますが、会社の社会保険料と比べると収入額が同じでも負担が倍増します。
扶養の概念もなくなり家族全員分の負担が発生するので、健康保険料の高さには驚かされるでしょう。
ほかにも、病気やケガで働けなくなったときの保障、労災・失業の保障、会社で加入していた生命保険の団体割引などがなくなるので、収入アップが実現できなかったときは一気に生活が苦しくなります。
見切り発車でフリーランスに転向すると「こんなはずじゃなかった」と悩まされる事態になりかねないので、少なくとも数か月は収入が激減しても耐えられる程度の貯蓄を作っておいたほうが安全です。
活躍するフリーランスWebディレクターになるために求められるのは?
ITコンサルティングを手がける全研本社がWebディレクターとして5年以上働いている104人に対して実施した「Webディレクターが抱える課題」という調査の結果をみると、現場で活躍できるフリーランスWebディレクターになるために求められるものが見えてきました。
Webディレクターが直面しやすい「壁」とは?
この調査では、全体の91.4%の人が「Webディレクターとして働く中で『壁』に直面したことがある」と答えています。
その内容は次のとおりです。
技術の進歩がめまぐるしいWeb業界において、現場監督であるWebディレクターには情報・知識のアップデートが求められるのは当然です。
企画やアイデアが思い浮かばないという悩みも、クライアントの要望に応える立場としては大きな壁となります。
フリーランスとして最も怖いのが、制作したサイトが結果を出してくれないときでしょう。
クライアントは「結果」にシビアです。
実力主義のWeb業界において、結果を出せないフリーランスWebディレクターには次の声がかかりません。
「人」との関わりを大切にする
企画・アイデアが思い浮かばなければWebディレクターの仕事は先に進みません。
もちろん、以前の仕事を焼き直しただけのような企画やアイデアではクライアントの要望には応えられないでしょう。
では、そんな事態を防ぐためにほかのWebディレクターはどうしているのか、その結果は次のようになっています。
意外かもしれませんが、アイデアをメモする、競合サイトを分析するといった行動よりも、多くのWebディレクターが「多様な人との関わりを持つ」という点を重視しているという結果になりました。
さまざまなWeb系の仕事がAIによって代替されているなかで、Webディレクターはとくに「AIでは代替できない仕事」だといわれています。
これは、Webディレクターがプロジェクトの中心となってさまざまなスタッフと関わりながら現場を調整していくという「人」でなければできない役割を担っているからです。
いくら実力主義だからといっても「人」を大切にできない人物は信頼を寄せられるWebディレクターとしては相応しくないといえるでしょう。
常に好奇心と成長意欲をもつことが大切
制作現場で活躍するWebディレクターはどんな人物なのでしょうか?
多くのWebディレクターが、活躍するWebディレクターは「物事に対する好奇心」や「成長意欲」が高いと言っています。
ここまでの調査結果とあわせて考えると、活躍するフリーランスWebディレクターの人物像は、何事にも好奇心をもって日々の情報収集を欠かさず、新しい情報や技術に敏感で必要とあればすぐに吸収する成長意欲が高い人だといえるでしょう。
好奇心や成長意欲を高めることは簡単ではありません。
今、自分に好奇心や成長意欲が足りないと感じているなら、まずは「人」との関わりを重んじてください。
多様な人との関わりを深めることで、自分が知らなかった世界のことや、さまざまな考え方が見えてきます。
この経験は、かならずWebディレクターとしての素養を高めてくれるはずです。
フリーランスWebディレクターが案件を得るための方法
フリーランスに転向したら、自分で案件を探して取得しなければなりません。
待っていてもクライアント側から近寄ってきてくれることはほとんどないので、自分で案件を取得するルートを確保し、常に案件が途切れないように努める必要があります。
これから挙げるのは、フリーランスWebディレクターが案件を得るための方法です。
ただし、案件を途切れさせず安定した生活を求めたいなら、ひとつの方法だけに頼らず複数のルートを確保するように心がけてください。
フリーランス向けエージェントサービスを利用する
Webディレクション案件を最も多く扱っているのはフリーランス向けのエージェントサービスです。
フリーランス個人では獲得できないような好条件の案件を多数扱っており、実績作りにも役立ちます。
すでに社内Webディレクターとして経験を積んでいるならハイクラスなディレクション案件にも十分に対応できるはずなので、高単価案件を多数扱っている大手のエージェントサービスを利用するのがおすすめです。
レバテッククリエイターやMidworks、ITプロパートナーズなどは高単価案件が多く、収入アップを実現しやすい環境が整っています。
Web系の制作会社は関東・大阪エリアに集中しているので、地方在住などの都合で客先常駐ではなくリモート可の案件を選びたいならフリエンやFLEXYがおすすめです。
クラウドソーシングサイトを利用する
クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイトにもWebディレクション案件の求人が掲載されています。
クラウドソーシングサイトでは、公開されている募集中の案件に対してフリーランス側から応募するのが基本です。
単価交渉や契約なども自分でしなければならないという点ではエージェントサービスよりも手間を感じますが、サイト内のシステムを利用してクライアントと直接やり取りをするので手っ取り早い面もあります。
ただし、案件情報は不特定多数に対して公開されており、ワーカー側のスキル・実績もわかりにくいので単価は相場よりも安くなる傾向です。
好条件の案件はほかのワーカーの応募も多くなるので、競争率が高くなり獲得が難しくなります。
優先順位としてはエージェントサービスを重視したほうが利口ですが、コンパクトな案件を探したいとき、プロジェクトが途切れたときの保険として考えたいときには便利な存在です。
過去の勤務先や取引先、知人などの人脈を活用する
Web系の案件のなかでも、Webディレクションはとくに人脈から案件を獲得できるケースが多い傾向があります。
過去に携わった案件を通じて高い評価を得られていれば「あの人なら安心して任せられる」とクライアント側からディレクションを依頼される可能性もあるからです。
フリーランス協会が毎年実施している調査結果を公開する「フリーランス白書2023」によると、最も収入が得られた案件を獲得したルートの第1位は「人脈」でした。
この結果は、フリーランス協会が調査結果を公開しはじめた2018年から変わっていません。
「人脈」と「過去・現在の取引先」を合計すると67.1%が「人と人」のつながりから案件を獲得したことになります。
Webディレクターには高いコミュニケーションスキルが求められますが、プロジェクトの円滑な進行・管理だけでなく、安定して案件を獲得していくという意味でも、人と人とのつながりを大切にしなければなりません。
フリーランスWebディレクターの仕事や生活を便利にしてくれるツール
フリーランスに転向すると自分のことは自分でするのが基本なので、便利なツールを上手に活用して負担を軽減していきましょう。
フリーランスWebディレクターの仕事や生活を便利にしてくれるツールを紹介します。
経理や税務の負担を軽減してくれるツール
フリーランスにとって、経理や税務に関する知識は必須です。
経理・税務の知識を高めることは節税につながり、正しく経費を計上して節税に努めれば所得額や住民税が抑えられるので手元に残るキャッシュが多くなります。
とはいえ、これまでにWeb系の技術を磨いてきた人だと、経理・税務の経験を積む機会も少なかったはずなので、苦手意識があるのも無理はないでしょう。
かといって、税理士に丸投げするだけではそれなりのコストがかかります。
大きなコストをかけずに日々の経理作業や確定申告に向けた準備などを進めたいなら、会計ソフト・確定申告ソフトを活用するのがおすすめです。
数値を入力して科目を選択すれば自動的に仕訳けをしてくれるので、簿記の知識は必要ありません。
確定申告に必要な帳簿の作成・保存、確定申告書の作成なども簡単になるので、上手に活用して業務の負担を軽減しつつ節税に役立ててください。
フリーランス向けの福利厚生サービス
フリーランスに転向すると福利厚生が受けられなくなりますが、フリーランス向けの福利厚生サービスも存在します。
大手フリーランス向けエージェントでは、案件参画中なら無料で利用できる福利厚生サービスを提供しているところもあるので、上手に活用するといいでしょう。
手厚いサービスで定評が高いのが、ミッドワークスの福利厚生プログラム「Midworksトータルケア」です。
現場最寄り駅までの交通費を年36万円まで支給、書籍や勉強会の費用を月1万円まで支給、経理支援クラウドシステムの基本利用料の負担、提携先保険代理店が提供する生命保険の保険料の半額負担、報酬保障サービスの提供、労災保険への加入など、会社員なみのサービスが受けられます。
ほかにもレバテックフリーランスでは「レバテックケア」、フリエンでは「furiwell」といった福利厚生サービスを用意しているので、エージェント選びのひとつの基準にするといいでしょう。
万が一のリスクに備えた賠償責任保険や弁護士費用保険
フリーランスWebディレクターは制作現場の監督として重い責任がのしかかります。
ミスや瑕疵などでクライアントから賠償責任を問われるリスクも想定して、フリーランス向けの賠償責任保険や弁護士費用保険に加入しておけば万が一の事態にも冷静に対応できるでしょう。
最近では、各保険会社からもフリーランス向けの保険商品が販売されていますが、おすすめはフリーランス協会の「ベネフィットプラン」です。
年会費1万円で賠償責任保険と弁護士費用保険が無料で付帯されるだけでなく、病気やケガで働けなくなったときの所得補償保険や生命保険も団体割引が適用されて格安で加入できます。
トラブルに遭遇したときの後ろ盾がないフリーランスだからこそ、自分で自分の身を守る術を用意しておきましょう。
さいごに
これまでにWebディレクターとしての経験を積んできたなら、フリーランスのWebディレクターに転向することで大幅な収入アップが期待できます。
安定性などの面でみれば一定のデメリットも存在しますが、圧倒的な売り手市場である今こそがフリーランス転向のチャンスです。
好奇心が旺盛で成長意欲が高い人はWebディレクターとして成功する素質があるので、さらなるステップアップを目指してフリーランスへWebディレクターへの転向を考えてみましょう。
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