フリーランスにおすすめの福利厚生サービス4選|福利厚生と経費の関係も解説

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フリーランスにおすすめの福利厚生サービス4選

溝口弘貴
本記事の企画・編集者
溝口 弘貴
つなぐマーケティング代表

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フリーランスとして働くことの問題点としてかならず挙げられるのが「福利厚生」です。

会社員のころのような福利厚生を利用できなくなることに抵抗を感じてフリーランスへの転向をためらってしまう方は少なくありませんが、はたして本当にフリーランスは福利厚生が利用できないのでしょうか?

「福利厚生」の意味や種類、フリーランスと福利厚生の関係、フリーランスでも利用できるおすすめの福利厚生サービスを紹介します。

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本記事の監修者

溝口弘貴

溝口 弘貴

つなぐマーケティング代表

電気工事士からWeb業界に転職して10数年。現在はフリーランスとしてクライアントサイトのマーケティング支援や自社メディアの運用などをおこなっています。ネットマーケティング検定やIMA検定などIT関連の資格を8つもっています。運営者情報はこちら

フリーランスの不満…「福利厚生を利用できない」

フリーランスになると福利厚生を利用できないという情報は本当なのでしょうか?

そもそも「福利厚生」とはどういう意味なのかを知れば、その真相も理解できるはずです。

多くのフリーランスが福利厚生に不満を感じている

国内最大のフリーランスネットワークであるフリーランス協会では、毎年、フリーランスに関する統計や調査を「フリーランス白書」としてまとめて公開しています。

フリーランス白書2022では、次のようなコメントが掲載されていました。

フードデリバリーを「なるべく早くやめたい」「今すぐやめたい」と思う理由

事故や収入が不安定等のリスクが大きい為。病気が原因で前職を辞めた事情があり、リハビリのつもりで現在仕事を継続している状況。有給に準じる補填や福利厚生が充実すればもっと安心して従事する人が増えるかも知れないと思う。事業者にとって委託配達員の存在が都合の良い存在であるように委託配達員にとっても都合が良いからこのようなギグワークの仕組みを利用しているに過ぎないのだと思う。(50代)

引用元:フリーランス白書2022|フリーランス協会

このコメントは、近年急増しているフードデリバリー業界で働くフリーランスの声です。

フリーランスでも会社員並みの待遇があれば安心してフリーランスとして働き続けることができるという意見は、すべてのフリーランス共通の望みだといえます。

そもそも「福利厚生」とは?

福利厚生とは「会社が従業員やその家族などの健康・福祉を向上するために実施する諸施策」の総称です。

法律が義務として定めている「法定福利厚生」と、法律にしばられない「法定外福利厚生」の2種類があります。

法定福利厚生

すべての国民に加入が義務付けられているものや、雇用主が従業員を雇用した場合に加入しなければならないことが法律によって義務付けられているものが「法定福利厚生」です。

健康保険・介護保険・雇用保険・労災保険・厚生年金保険などが該当します。

法定外福利厚生

法律による定めはないものの、従業員やその家族が心身の健康を維持するために会社が任意で導入するものが「法定外福利厚生」です。

その会社に勤める特典のようなものだと考えればわかりやすいでしょう。

通勤手当・住居手当などの各種手当、退職金などは、法定外福利厚生の一種です。

本人や家族の健康診断・人間ドック・予防接種などの費用負担、宿泊施設やレジャー施設などの割引制度などは心身の健康増進を図る目的で設けられているものなので、福利厚生の一環だといえます。

本当にフリーランスは福利厚生を利用できないのか?

「福利厚生」という用語の意味に照らすと、フリーランスにとっても無関係ではないことがわかったはずです。

では、なぜフリーランスは「福利厚生を利用できない」などといわれているのでしょうか?

本当にフリーランスは福利厚生を利用できないのか、真相を確認していきます。

法定福利厚生はフリーランスでも加入義務が定められているものがある

フリーランスでも、法定福利厚生の一部は加入の義務があります。

すべての国民は健康保険に加入する義務があるので、フリーランスの場合は国民健康保険や国民健康保険組合などに加入しなければなりません。

また、40歳から64歳までの国民健康保険などの加入者と65歳以上のすべての国民は介護保険に加入する義務が生じます。

このような点に注目すれば「フリーランスは福利厚生がない」というのは誤解です。

ただし、雇用保険・労災保険・厚生年金保険などは従業員を雇用している会社が義務を負うもので、フリーランスになるとこれらの福利厚生は受けられません。

仕事がなくなったり、業務が原因で病気やケガが生じたりしても保障が受けられないという点は大きなデメリットです。

法定福利厚生によって健康保険や介護保険の保険料は徴収されるのに、万が一の失業や病気・ケガの保障は得られないという意味では、たしかに「フリーランスには福利厚生がない」といえるかもしれません。

法定外福利厚生は基本的に利用できない

会社員として働いていたときは、定期的におこなわれる健康診断の費用を会社が負担してくれていたり、会社を通じて手配すれば旅行などのレジャーが格安で利用できていたりしたはずです。

これらの法定外福利厚生は、会社が従業員やその家族の心身の健康維持・増進を目的として導入するものですが、雇用関係のないフリーランスだと法定外福利厚生を用意してくれる会社そのものが存在しません。

つまり、フリーランスになると法定外福利厚生は利用できないのが基本です。

フリーランスに転向したあとで会社員だったころのことを振り返ってみると、会社のおかげでさまざまなメリットを享受していたと気づかされるでしょう。

フリーランス向けの福利厚生サービスを選ぶ際はココに注目!

フリーランスにとって福利厚生とは「義務や負担は強いられるのに見返りや得はない」といった存在に感じられます。

健康保険や介護保険の保険料負担は仕方がないとしても、せめて心身の健康増進やレジャーなどのサポートは欲しいというフリーランスの方は多いでしょう。

ここでおすすめするのが、フリーランスでも加入できる福利厚生サービスです。

大手・中小の会社が導入している福利厚生サービスのなかには、フリーランスでも加入できるものがあります。

福利厚生サービスを提供している業者はさまざまなので、福利厚生サービスを選ぶ際に注目したポイントを紹介しましょう。

健康増進に関するサービス

福利厚生といえば欠かせないのが健康増進に関するサービスです。

健康診断・人間ドック・予防接種の費用補助は福利厚生サービスの定番ですが、補助額や対応できる医療機関の数に差があるので、お住まいの地域でも利用しやすい内容になっているかどうかに注目してください。

入通院や死亡・後遺障害の保障サービス

フリーランスは国民健康保険への加入が基本なので、病気やケガで仕事ができない期間が生じても会社の社会保険のように傷病手当金を受けられません。

入通院や死亡、後遺障害に対する保障は、一般の保険会社が提供している傷害保険や生命保険などに加入してカバーすることになるでしょう。

福利厚生サービスに加入すると、加入するだけでこれらの保険が自動付帯されたり、加入者なら団体割引が適用されて割安で保険に加入できたりします。

個人で保険に加入した場合の保険料と比較してどのくらいの節約になるのかを見極めましょう。

責任賠償に関するサービス

フリーランスには仕事上のさまざまなリスクがあります。

納期遅れや思いがけない知的財産権の侵害などで多額の賠償を求められる可能性があるので、万が一の危険に備えて責任賠償が付帯されている福利厚生サービスを選ぶといいでしょう。

収入減少をカバーするサービス

病気やケガのほか、介護や育児などで仕事ができず収入が減少する期間をカバーする保険があれば安心して治療・介護・育児に専念できます。

収入保障保険は個人でも加入できますが、福利厚生サービスを通して加入すれば保険料の割引が期待できるでしょう。

法務・税務に関するサービス

フリーランスとして活動していると、報酬未払いなどの法律問題や確定申告のサポートなど、弁護士や税理士のサポートが欲しい場面も生じます。

個別に法律事務所などを訪ねるのは手間がかかるし敷居も高く感じるものですが、弁護士・税理士への相談サポートを用意している福利厚生サービス利用すれば相談しやすくなるでしょう。

法律問題や税に関するトラブルの専用サポートダイヤル、チャットによる質問サービスを提供している福利厚生サービスもあるので、利用しやすさに注目して選んでください。

スキルアップをサポートするサービス

フリーランスにはスキル習得・研鑽が欠かせません。

スキルアップを目指した講座やセミナーの受講費補助などが用意されている福利厚生サービスに加入すれば、安心してスキルアップに取り組むことができるでしょう。

宿泊・レジャーなどの割引サービス

計画的な休暇を取ることもフリーランスが長く働くためには不可欠です。

ホテルや旅館など宿泊施設を会員価格で利用できるプランや遊園地・動物園・エステサロンなどの施設を特別価格で利用できるサービスがあれば、家族サービスやメンタルケアも充実します。

提携先の数やサービス内容をチェックして、充実したサポートが得られる福利厚生サービスを選んでください。

フリーランス向けの福利厚生サービス4選

フリーランスでも利用できるフリーランス向けの福利厚生サービスを紹介します。

  • フリーランス協会の「ベネフィットプラン」
  • ギークスジョブの「フリノベ」
  • クラウドワークスの「フリーランスライフサポート」
  • ランサーズの「フリーランストータルサポート」

フリーランス協会の「ベネフィットプラン」

「誰もが自律的なキャリアを築ける世の中へ」とスローガンに掲げて2017年に設立された一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会には、年会費1万円で加入できるベネフィットプランが用意されています。

本サービスの最大の魅力は、フリーランスが業務遂行にあたっておこなった行為による事故で法律上の損害賠償責任を負った場合に最大1億円を保障する賠償責任保険の自動付帯です。

リスクをおそれず業務にまい進できるので、これだけでも年会費1万円の価値は十分でしょう。

また、報酬の未払いなどでトラブルに発展した際、弁護士への相談料や解決を依頼したときの着手金・報酬金などを保障する弁護士費用保険フリーガルも自動付帯されます。

病気・ケガ・介護によって働けなくなってしまったときの所得補償保険も割安で加入できるので、保険料の節約も期待できるのは嬉しいポイントです。

大手企業も導入している福利厚生サービス「WELBOX」も利用可能で、健康診断などの割引はもちろん、リラクゼーション・eラーニング・子育て支援・法務や税務の相談・映画やカラオケなどのレジャー施設・グルメやショッピング・旅行など、さまざまな割引・優待を利用できます。

さらにフリーランス同士の交流や案件取得のサポートも受けられるので、フリーランスの仕事面とプライベート面の両方を充実させてくれるでしょう。

フリーランス協会の詳細をみる

ギークスジョブの「フリノベ」

ITフリーランス専門のエージェントサービスであるギークスジョブが提供している、ITフリーランス向けの福利厚生プログラムが「フリノベ」です。

創業20年を超える老舗エージェントだからこそ実現した充実のサービスが用意されています。

健康診断の費用優待、会計ソフトの格安提供、税理士による無料セミナーの開催、各種オンライン学習サービスの割引、グルメ優待などさまざまなサービスが、ギークスジョブに本登録されるだけでなんと無料です。

ほかにも、団体総合生活保険の優待、住宅ローンの優遇といったサービスも用意されていますがすべて無料で利用できます。

ギークスジョブの口コミ・評判をみる

クラウドワークスの「フリーランスライフサポート」

クラウドソーシングサイトの大手であるクラウドワークスが提供している福利厚生サポートです。

海外で人気のシェアエコ型保険への加入、大手企業も導入している福利厚生サービス「ベネフィット・ワン」の利用によるトラベルやレジャーの優遇、クラウド型会計ソフトのマネーフォワードクラウド確定申告が初期費用0円など、さまざまなサービスが用意されています。

クラウドワークスで案件を取得して3か月連続で報酬額が3000円を超えれば利用可能で、利用料は無料です。

取り扱っている案件が幅広いので、月々の報酬額3000円という条件をクリアするのは難しくないでしょう。

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ランサーズの「フリーランストータルサポート」

クラウドワークスと並ぶ大手クラウドソーシングサイトのランサーズでも「フリーランストータルサポート」を提供しています。

専用の検査セットを使って自分で血液を採取しスマホで結果を確認できる「スマホdeドック」や血液と尿を自宅で採取するだけでがんや認知症のリスクを検査できる「おうちでドック」といったヘルスケアサービスとの連携は大きな魅力です。

日ごろの業務が忙しく医療機関に出向く暇もないという方にとっては、健康診断の費用補助などよりも嬉しいサービスかもしれません。

ほかにも、確定申告ソフトの無償提供や税理士紹介サービス、大手証券会社との連携によるiDeCoの利用などもサポートしています。

旅行やグルメなどの優待を受けられる「Lancersクラブオフ」も無料で利用できるので、有料の福利厚生サービスと比べても劣らない内容だといえるでしょう。

なお、Lancersクラブオフの利用には、ランサーズにおいて過去3か月連続で5000円以上の報酬を得ているという条件が設けられています。

クラウドワークスのフリーランスライフサポートよりもやや条件が厳しくなっていますが、定期的に案件を取得していればクリアが難しいほどの条件でもありません。

ランサーズの口コミ・評判をみる

フリーランスの福利厚生と「経費」の関係

フリーランスとして活動するにあたって業務の上で発生した支出は「経費」として計上することになります。

では、福利厚生に関して発生した支出も経費になるのでしょうか?

フリーランスの福利厚生は経費として認められないのが原則

フリーランスの業務について「経費」として認められるのは、売上を得るためにかかった支出に限られます。

自分自身の健康維持・増進を目的として生じた支出は、案件を取得して利益を得ることに直結しないので、経費としては認められないのが原則です。

従業員を雇用して従業員の健康維持・増進にかかった費用は経費になりますが、事業主個人のために発生した支出は経費計上できないので注意しましょう。

当然、不正な計上は厳禁です。

経費に計上できる支出があることも理解しておこう

フリーランス個人がプライベートで飲食した場合の代金は経費にならないのが当然ですが、クライアントとの会食や接待は経費として計上できます。

福利厚生サービスで手配したとしたレストランでの会食のほか、取材などの出張交通費も経費計上が可能です。

また、経費にはならないものの、福利厚生サービスを利用して加入した生命保険などは控除の対象になります。

法定福利厚生である健康保険の保険料も社会保険料控除の対象です。

経費として計上できない支出でも、控除の対象になれば売上から差し引けるので節税につながります

どのような支出がどういった扱いになるのかをしっかり理解して、節税を図りましょう。

もし会計や税についてわからないことがあれば、福利厚生サービスを活用して税理士に相談するのもおすすめです。

フリーランスが経費にできるもの・できないものついて詳しくみる

さいごに

フリーランスになると、会社員のころのような福利厚生は受けられません。

健康保険や介護保険など法定福利厚生の負担が増えるうえに、生命保険や傷害保険の割引、レジャー施設の優待といった法定外福利厚生も受けられないという点では、非常に不利な立場です。

フリーランスの福利厚生の弱さを解消したいと考えるなら、フリーランス向けの福利厚生サービスへの加入をおすすめします。

フリーランス向けの福利厚生サービスに加入すれば、健康診断などのヘルスケア、各種保険の割引など、会社員並みの福利厚生が得ることが可能です。

複数の業者を比較して、提供しているサービス内容や保険料などの節約効果に注目しながらどの業者を利用すればいいのかをしっかり見極めましょう。

無料で利用できるものもあるので、上手に利用して節約につなげてください。

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