フリーランスから企業に転職するときの履歴書の書き方や注意点を紹介
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転職前のフリーランス期間を履歴書の職歴にどのように書くべきか迷う人は珍しくありません。
本記事では、以下のような悩みをもっている人が迷わずに履歴書を作成できるように、フリーランス期間を書くメリットや書き方、書く際の注意点について紹介します。
- 「フリーランスって職歴になるの?職歴にならないの?」
- 「フリーランスの期間を書いても不利にならない?」
- 「フリーランスの仕事についてどのように書けばいいの?」
溝口 弘貴
つなぐマーケティング代表
電気工事士からWeb業界に転職して10数年。現在はフリーランスとしてクライアントサイトのマーケティング支援や自社メディアの運用などをおこなっています。ネットマーケティング検定やIMA検定などIT関連の資格を8つもっています。運営者情報はこちら
本記事でわかること
フリーランス期間は履歴書の職歴に書ける?
履歴書は基本的に全ての職歴を偽りなく書く必要があります。
そのため、フリーランスとして働いた期間も正しく履歴書に書くべきです。
たとえ短い期間だったとしても、そこで得た経験は転職時の強みにもなります。
どのような経験を得たのか、転職後にどのように活かせそうかについても考えておくといいでしょう。
ただし、期間が長くても受注回数が1回だけと極端に少なかったりするようであれば、書かなくても問題ありません。
フリーランスの経歴は履歴書に書くメリット
フリーランスの経歴を職歴に書くことでさまざまなメリットがあります。
ここでは、職歴として書くべきメリットについて紹介します。
専門的なスキルや即戦力になることをアピールできる
フリーランスの経歴を書くことで、入社後も即戦力として活躍できることや専門的なスキルがあることをアピールできます。
これにより、他の転職者よりも好印象を与えられるだけではなく、給料面でも未経験者と比較して高い金額で採用してもらえる可能性が高くなるでしょう。
企業との取引があれば社会的信用性を得やすい
企業との取引実績を書くことで、社会的信頼性を得やすいのもメリットです。
企業はフリーランスを選ぶ際、人としての信用性やスキル面など複数の要因から比較して決めます。
転職者を採用する側は当然ですが、問題を起こすような人を採用したくありません。
そのため、数多くのフリーランスから企業に選ばれたという証明は、転職先の会社や面接官に安心感を与えます。
大手や知名度の高い企業との取引実績がある場合は、積極的に履歴書へ書くようにしましょう。
自己管理スキルやコミュニケーションスキルがあると判断されやすい
会社員として働く場合、他部署やチームと協力したり円滑なコミュニケーションが求められたりします。
周囲に合わせて働くには自己管理スキルやコミュニケーションスキルが欠かせません。
フリーランス期間の長さや受注件数の多さは、自己管理能力やコミュニケーションスキルの高さのアピールにつながります。
【働き方別】フリーランスの期間・実績の書き方
フリーランスと言っても、開業届を提出していない人や休業を繰り返していた人など、働き方はさまざまです。
ここでは、5つの働き方別にフリーランス期間や実績の書き方について紹介します。
なお、フリーランスはあくまで働き方になるので、履歴書には一律で「個人事業主」と書きます。
開業届を提出して働いていた
開業届を提出している人は、履歴書に以下のように書きましょう。
令和1年3月 | 個人事業主として「屋号:〇〇」を開業 ITエンジニア業務として従事 |
---|---|
令和4年5月 | 一身上の都合により廃業 |
開業届を提出している人は、開業届に書いた開業日と廃業届に書いた廃業日を履歴書に書きます。
たとえば、実際に働き始めたのが8月で辞めたのが11月であっても7月を開業日、12月を廃業日として提出しているケースでは、履歴書も7月と12月に揃えます。
履歴書には活動ネームを書く必要はありませんが、提出した屋号や店舗名などは書いておきましょう。
なお、廃業した理由は「一身上の都合」で問題ありません。
どのような理由で辞めたのかは、面接官が質問してきたら答えるようにしましょう。
開業届を提出していないで働いていた
開業届を提出していない人は、履歴書に以下のように書くことができます。
令和1年3月 | 個人事業主として活動を開始 ITエンジニア業務として従事 |
---|---|
令和4年5月 | 一身上の都合により活動停止 |
開業届を提出していない場合は「開業」や「廃業」という言葉を使わず、活動を「開始」「停止」と書くのが一般的です。
また、開始日は実際に案件を受注した日もしくは案件を募集し始めた日とし、活動停止日は最終案件が完全に終了した日となります。
クラウドソーシングで案件を受注していた
クラウドソーシングに登録し案件を受注していた人は、以下のように書きます。
令和1年3月 | 個人事業主として〇〇に登録 ITエンジニアとして月に平均〇件を受注 ITエンジニアとして株式会社~~のシステムを開発 |
---|---|
令和4年5月 | 一身上の都合により退会、活動停止 |
クラウドソーシングから案件を受注していた場合、フリーランスの活動時期としては登録日や退会日を書くのが一般的です。
企業と直接契約をしていた人は、以下のような書き方でも問題ありません。
令和1年3月 | 個人事業主として活動を開始 ITエンジニア業務として従事 |
---|---|
令和1年5月 | 個人事業主として〇〇に登録 ITエンジニアとして月に平均〇件を受注 |
令和4年5月 | 〇〇を退会 令和4年5月 一身上の都合により活動停止 |
登録時期のズレを質問される可能性がありますので、その際は何をしていたのか、実績を交えて説明できるようにしましょう。
エージェントサイトを利用し長期案件を受注していた
エージェントサイトを利用して常駐型の長期案件をメインに受注していた人は、以下のように書きましょう。
令和1年3月 | 個人事業主としてエージェントサイト〇〇に登録 ITエンジニアとして平均〇ヶ月の長期案件を〇件受注 ITエンジニアとして株式会社~~で〇ヶ月のプロジェクトに従事 |
---|---|
令和4年5月 | 一身上の都合によりエージェントサイト〇〇を退会 |
基本的にクラウドソーシングに登録した人と同じ書き方になります。
長期案件に加え単発案件を受注していた場合、アピールポイントになりますので両方を書くようにしましょう。
休業を繰り返しながら働いていた
育児や家事、体調面などの事情で、働いたり長期間休んだりを繰り返していた場合、年単位でなければいちいち休業や活動停止と書く必要はありません。
ずっとクラウドソーシングやエージェントサイトに登録していたのであれば、途中で案件の受注を止めていたなどの説明は不要です。
フリーランスが履歴書を書く際の注意点
履歴書の職歴や資格、志望動機を書く際に注意しなければいけないことや書き方のポイントについて紹介します。
職歴に書くフリーランス期間の取引は最小限に留める
履歴書の職歴欄はあくまで経歴を書く部分なので、職務経歴書のように細かく実績や取引内容を書く必要はありません。
書くとしても知名度の高い企業や、大きな実績を得たり長期間続いたりした取引を1~2つ程度ピックアップし、数字を使いできるだけ簡潔にまとめましょう。
クラウドソーシング独自の資格を書くかは慎重に判断する
資格の記入が多いからといって、必ずしも転職が有利になるわけではありません。
転職先の会社が求めるレベルを満たす、もしくは上回る資格でなければかえってスキルが低いと判断されるリスクがあります。
注意したいのは、クラウドソーシング独自の資格や検定です。
苦労して取得した資格や検定でもあくまでそのサイト内で有効な資格なので、面接官にはそれがすごいのか普通なのか判断できません。
資格の合格率や証明できるスキル、合格した後にどのような実績を出せたのかまで話し、面接官にスキルレベルを証明する必要があります。
趣味でとった資格は書いた方がいいか
資格の中には歴史検定や美術検定など趣味や教養のための資格もあります。
履歴書にはこのような資格も書くことが可能です。
企業の分野や会社の雰囲気に合わせていくつか書いておくと面接官の気をひくこともできますし、社長や役員の好みと合っていれば好印象を与えることができます。
志望動機はフリーランスの実績を踏まえて書く
フリーランスからの転職になる場合、なぜフリーランスをやめるのかを必ず質問されます。
志望動機にはフリーランスではなく、その会社でしか成しえない理由を書いておくようにしましょう。
一例として以下のような理由が挙げられます。
- より規模の大きな案件やプロジェクトを組織の一員となって手がけてみたい
- 貴社の〇〇や〇〇を見て、自分も貴社の一員になってこのように魅力的なコンテンツ制作に携わりたい
- 自身のスキルアップにはより専門的な技術を持つ人たちとの切磋琢磨が必要だと感じ、転職を決意しました。貴社の~~~を見て、~~を使った技術の高さに魅力を感じました。
フリーランスで培ったスキルを活用し、転職後どのように活躍できるかを踏まえて説明しましょう。
履歴書の実績や職歴は誇張しない
スキルや実績に自信がないと、実績や職歴を誇張してしまう人もいます。
面接時にはバレないこともありますが、採用された後に現場のレベルについていけず短期間で退職してしまったり、ウソなどがバレることで懲戒処分を受けたりする可能性があります。
フリーランスの実績に不安がある場合でも、正直に記載するようにしましょう。
履歴書の作成なら「Canva」がおすすめ
いまでは履歴書作成をサポートしてくれるさまざまなツールがあります。
そのなかでも、豊富なテンプレートから選べて簡単に作成ができる「Canva(キャンバ)」がおすすめです。
Canvaは無料で使えるオンラインのグラフィックツールで、履歴書のテンプレートは11,856点も用意されています。
Canvaなら、きっと思いどおりの履歴書が作成できるはずです。
さいごに
転職先の業界や雰囲気、求める人材をよくリサーチすることがよい履歴書をつくる第一歩です。
会社に対しての自分の強みや有利になる実績を絞っていくことで、履歴書も迷わずスムーズに書けるようになるでしょう。
また、転職エージェントを利用している人は企業に提出する前に、担当エージェントに確認してもらうことを強くおすすめします。
第三者に確認してもらうことで、自分で気づかなかった違和感やミスなどを見つけてもらえるでしょう。
また、内容に不安がある部分についてアドバイスをもらえます。
【参考記事】履歴書の書き方を項目ごとに解説!記入例や注意点も紹介|ワンポチ
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