「フリーランスエンジニアはやめとけ」と言われる理由と実態|後悔しないためのポイント
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フリーランスになることで、人生の選択肢が増え自分らしい柔軟な働き方を実現できるでしょう。
一方で、収入面の不安定さなどから「フリーランスエンジニアはやめとけ」という意見もゼロではありません。
結論から言うとフリーランスエンジニアはやめておけ。高校生ならひたすら勉強して、東京大学GSISTか慶應理工で博士号取ってGoogleかIBMのR&D部門に就職することを勧める。
今回の記事では、「やめとけ」と言われる理由やフリーランスエンジニアの需要、後悔しないためのポイントなどについて紹介します。
会社員としてこのまま働くかフリーランスになるか迷っている人は、判断の参考にしてみてください。
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溝口 弘貴
つなぐマーケティング代表
電気工事士からWeb業界に転職して10数年。現在はフリーランスとしてクライアントサイトのマーケティング支援や自社メディアの運用などをおこなっています。ネットマーケティング検定やIMA検定などIT関連の資格を8つもっています。運営者情報はこちら
本記事でわかること
なぜ「フリーランスエンジニアはやめとけ」と言われるのか
フリーランスエンジニアが増える一方で「やめとけ」というネガティブな意見も耳にします。
なぜ「やめとけ」と言われるのでしょうか。主な9つの理由について詳しく解説します。
- 毎月の収入が不安定になる
- 営業活動が必要になる
- 50代を過ぎると獲得できる案件が減っていく
- クライアントからの期待に応えるスキルが必要
- 新しいスキルの取得が難しくなる
- フリーランスといっても企業常駐型案件が圧倒的に多い
- 仕事で困ったときに頼れる人がいない
- 確定申告などの事務作業が増える
- ローンやクレジットカードなどの審査が厳しくなる
毎月の収入が不安定になる
フリーランスで最もネックになるのが、毎月の収入の不安定さです。
会社員のように、業務内容や業績がどうであれ一定の給与をもらえるというわけではありません。
フリーランスになったものの思ったように働けず収入を稼げなかったり、病気になって一気に収入や貯金がなくなってしまったりしたことから、再び会社員へ戻るケースもあります。
営業活動が必要になる
フリーランスになると一つの案件を複数の人で奪い合うことになります。
全国のフリーランスエンジニアの中から選ばれるためには、「自分」という商品を最も魅力的に売っていかなければいけません。
そのため、人脈がない人やフリーランスとしての実績が少ない人は、積極的な営業が必要です。
フリーランスで成功するには、エンジニアスキルとは別に、提案力やコミュニケーションスキルといった営業力が求められるでしょう。
50代を過ぎると獲得できる案件が減っていく
転職に一定の年齢制限があるように、フリーランスの案件にも年齢制限が設けられていることも珍しくありません。
40代までと制限がかけられ、50代を過ぎると応募できる案件は徐々に減っていきます。
そのため、将来的に若い時ほど安定して案件を獲得できなくなるリスクを考えなければいけません。
若いうちに実績を作るのと同時に、できるだけ多くの人脈をもち、営業しなくても案件を紹介してもらえるような仕組み作りが必要です。
40代からフリーランスになるメリット・デメリットついて詳しくみる
クライアントからの期待に応えるスキルが必要
フリーランスになると常にクライアントからの期待に応え続け、求められることにプラスアルファした成果を出し続けなければいけません。
少しでも手を抜いたり、クライアントからの期待に応えられなければ即座に契約を切られてしまう可能性があるからです。
エンジニアの場合、年々新しい言語やプラットフォームが出ているため、仕事をしながらそれらを勉強しスキルを磨き続ける必要があります。
新しいスキルの取得が難しくなる
会社員の場合、未経験のことでも任せてもらいやすく、働く中で新しいスキルを身につけることができます。
また、会社の資金で新しいツールが使えたり、勉強会に参加させてもらえたりするため、新しいスキルを取得しやすい環境といえるでしょう。
フリーランスになってしまうと未経験の言語やプラットフォームを使用する案件への参画は難しいため、働く中で新しいスキルの取得が難しくなります。
そのため、フリーランスになって未経験の言語などに挑戦したいと考えている人は注意が必要です。
フリーランスといっても企業常駐型案件が圧倒的に多い
働く場所も就業時間も自分で決められるのがフリーランスの魅力です。
しかし、フリーランスエンジニアとして安定的に収入を稼ぎたい場合、企業に常駐を求められることも珍しくありません。
完全フルリモートでも、就業時間が決められている案件も多くあります。
企業から出勤を求められ、フリーランスになったものの会社員と働き方があまり変わらない可能性もあるでしょう。
フリーランスになった分、ボーナスがなくなり福利厚生も薄くなるため、損をしたと感じてしまう人もいるかもしれません。
どんな案件でも好きな場所、好きな時間に働けると考えてしまうと現実と理想にギャップができてしまう可能性があります。
仕事で困ったときに頼れる人がいない
会社側は契約したフリーランスを社内で育てることはしません。
そのため、仕事を進める中で技術的にわからないところが出てしまっても、会社員のように教えてはもらえないと考えておきましょう。
利用するフリーランスエージェントによっては仕事について相談できますが、技術面について専門的な回答を得ることは難しいといえます。
また技術以外で困ったことが起きても、他の社員とのつながりが希薄になるため、頼りにくくなります。
確定申告などの事務作業が増える
多くのフリーランスを悩ませるのが、毎年必ず発生する確定申告です。
毎年、確定申告の時期になるとSNS上で慌てたり苦しむ投稿を目にします。
2018年に会社員を辞めフリーランスになって世界は広がった。とてもよかった。
ただ一つすごく嫌なことがある。
確定申告を自分でやらなきゃいけないこと。本当に嫌。つらい。
まずはレシート整理から。
地獄や。
確定申告は4月15日まで。引用元:Twitter
青色申告者として申請する場合は、より細かい記帳や書類が必要になるため、更につらい思いをする人もいます。
このように、会社員の時は会社側がしてくれた事務作業も、フリーランスになったら全て自分でしなければいけません。
ローンやクレジットカードなどの審査が厳しくなる
フリーランスになると収入が不安定になるため、ローンやクレジットカードの審査が厳しくなります。
独立したてでフリーランス歴が短いと、審査がとおらない可能性が高くなります。
今後、車や家など大きな買い物を考えているのであれば、ローンなどの審査をクリアしてからフリーランスになることをおすすめします。
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フリーランスエンジニアになる3つのメリット
やめとけと言われる一方で、フリーランスになると様々なメリットがあります。
ここでは、3つのメリットについて紹介します。
- 月収100万円以上も夢ではない
- 人間関係での悩みが減る
- 自分で働き方を決められる
月収100万円以上も夢ではない
会社にいると、成果を出しても上司や会社規則によって、なかなか評価されず収入が上がらな人もいるでしょう。
フリーランスになると、自分のスキルや頑張り次第で大きく評価してもらえます。
そのため、スキルや契約次第では月収100万円も夢ではありません。
実際に高額案件が、フリーランスエージェントのWebサイトで数多く掲載されています。
引用元:フリーランススタート
引用元:フリーランススタート
上流工程をおこなった経験がある、PMとしてチームのマネジメント経験がある人は、フリーランスになることで年収を大幅に上げられる可能性があります。
また、経験が少なくても、手が早い人や生活のうち多くの時間を仕事に費やせる人は、会社員の時より自分の好きな案件で高額な年収を稼げる可能性があります。
人間関係での悩みが減る
デメリットでは常駐案件が多いと言いましたが、フルリモートの案件も数多くあります。
出勤せず他の社員とつながりを希薄にすることで、日常的に発生する人間関係やくだらない派閥争いに巻き込まれることがありません。
本当はすごい。フリーランスで働くメリットは「自由な働き方ができる」「収入UPを目指せる」「人間関係のストレスが減る」「休日を自分で設定できる」「定年が無い」「平日休みの友人とランチできる」最高なことだらけ。中でもデザイナー15年目私が特に大事にしたいメリットはプロフに置きました。
引用元:Twitter
フリーランスやってきて1番よかったことは、価値観や考え方が合わない人と仕事をしなくていいことです。
人の悩みのほとんどは人間関係。
苦手な人に合わせようとする時間ほどむだなものはない、と思う。
引用元:Twitter
会社の中で以下のように感じている人は、フリーランスになることでストレスや苦痛から解放される可能性が高いでしょう。
- 会社の人達と話を無理に合わせるのに疲れる
- 8時間も他人と同じ場所で過ごすのが苦痛
- 愛想よく対応しなければいけないのがストレス
自分で働き方を決められる
案件によっては就労時間が決まっていますが、基本的に自分でどのように働くかを決めることができます。
たとえば、週3日をメインの案件で働き、残りの2日は単発の案件を受け土日は休みにしたり、逆に、週4日で残りの3日は休みにしたりといった働き方も可能です。
完全リモートの案件を選べば住む場所も指定されないため、地方や離島、海外など好きな場所で自分の強みを活かした働き方ができます。
これから数十年以上働くと考えた際に、もっと自由で多くの選択肢が欲しい人はフリーランスを検討してみてください。
フリーランスエンジニアは増えている?ITエンジニアの需要と動向
フリーランスエンジニアとして独立しても、需要がなければ案件を受けることができません。
ここでは、フリーランスエンジニアの需要や将来性について紹介します。
ITエンジニアの需要
近年、DX化やメタバース領域における事業展開に注目が寄せられ、多くの企業が参入し始めています。
エンジニアを始めとするIT人材の需要が高まっている一方で、対応できるIT人材が十分に育っていないなどの問題を抱えています。
DX人材白書2021では、人数で約47%、技術者の質で約67%不足していると回答がされました。
デジタル化が進む世界に人材の数も技術も足りていないため、専門的な技術や知識を持つ良質なエンジニアは、業界関係なく多くの企業から求められることになるでしょう。
フリーランスエンジニアの動向
エンジニアの需要が高まると同時に、フリーランスエンジニアの人口も年々増加しています。
これはフリーランスと企業のマッチングを支援する、フリーランスエージェント業界の市場規模の拡大率からもうかがえます。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト『フリーランススタート』によると2021年におけるフリーランスエージェント業界の市場規模は1,039億円でした。
参考サイト:【2022年版】ITフリーランス人材及びITフリーランスエージェントの市場調査を公開
コロナ禍がまだ終息していないにも関わらず、前年と比べて市場規模が19.6%も拡大しており、今後もまだまだ拡大し続けフリーランス人口も増えることが予測されています。
フリーランスエンジニアが増えている理由
フリーランスエンジニアが増えているのは、主に以下のような理由から「フリーランス」という働き方が選びやすくなったからです。
- 働き方の多様化により、会社への所属意欲が低くなった
- 従来の貢献的な働き方よりプライベートを重視する傾向が強くなった
- ネット環境の向上により、全国どこにいても案件を受注できるようになった
- フリーランス支援サービスの拡充により、安定して案件を受注できるようになった
また、社会的な需要が高く、すでにフリーランスエンジニアとして十分な収入を確保している実例が多いことも、エンジニアがフリーランスを選ぶ後押しをしています。
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こんな人はやめとけ!フリーランスエンジニアに向いていない人の5つの特徴
エンジニアであれば誰でもフリーランスエンジニアに向いているわけではありません。
ここでは、フリーランスに向いていない人の5つの特徴を紹介します。
- スキルや実務経験が足りてない
- 自己管理ができない
- コミュニケーション能力が低い
- 楽して稼ぎたいと思っている
- 能動的に行動できない
スキルや実務経験が足りてない
未経験から独立をされる人もいますが、就業時間を短くし収入を増やしたいのであれば、おすすめできません。
フリーランスを採用する会社は即戦力を求めています。
そのため、実務経験をほとんど持っていない人でも参画できる案件は少なく、必然的に仕事が選べません。
また、経験が少なくても応募できる案件には単価が安いことも多く、働いても働いても収入が増えない可能性があります。
フリーランスになり、自分で仕事を選び安定した収入を得たい人は、まず実務経験を積むことが重要です。
実際のプログラミング業務の他に、上流工程やチームマネジメント、コンサル業務などを経験しておくと、フリーランスになった時の選択肢が広がります。
自己管理ができない
フリーランスには決まった働き方がないからこそ、自己管理スキルの高さが求められます。
自己管理ができず設定された納期を守れなかったり、急いで対応したため低品質の成果物を納品してしまうと、契約が打ち切られてしまう可能性も十分にあり得るでしょう。
また、フリーランスは働けなくなってしまうと収入がなくなるため、心身共にいつでも健康でいなければいけません。
そのために夜更かしをしない、健康な食生活をおこなうなど自己管理が求められます。
フリーランスになる前に、スケジュールを立てて働けるかどうか、自分の性格を振り返ることが重要です。
コミュニケーション能力が低い
フリーランスは煩雑な人間関係から解放されますが、決してコミュニケーション能力が低い人におすすめの働き方というわけではありません。
逆に、フリーランスだからこそ求められるコミュニケーション能力もあります。
たとえば、クライアントからの連絡に素早く返信したり、こまやかで相手を配慮した報相連をおこなったりすることは、クライアントを安心させるためにも、お互いに信頼関係を築くためにも欠かせません。
クライアントは契約するフリーランスが円滑なコミュニケーションをとれるかどうかもみています。
また、それを元に契約する・しないを判断するケースもあるでしょう。
フリーランスだからこそ、相手に信用してもらえるようなコミュニケーション能力が必須です。
楽して稼ぎたいと思っている
フリーランスは働き方に幅が増え、会社員にはない自由さを手に入れますが、決して楽ではありません。
確定申告は自分でしなければいけませんし、各種保険料などは全額負担しなければいけません。
収入が不安定だと、月によっては10万円を切ってしまう可能性もあります。
もし「フリーランス=楽して稼げる」と思っているのであれば、現実とのギャップに苦労するかもしれません。
「独立して楽に月収○○万稼るようになる」と言った広告や副業に誘うSNSアカウントなどもありますが、詐欺や誇張表現という場合がほとんどです。
もし、楽して稼ぐためにフリーランスを希望するのであれば、考え直す必要があるかもしれません。
能動的に行動できない
フリーランスになったら、今後も求められ続ける人材でいるため日々勉強や努力が必要です。
エンジニアはITの進歩によって、どんどん新しい言語やプラットフォームが出てくるため、今身についたスキルが数十年後はほとんど通用しなくなる可能性もゼロではありません。
そのため、今までのスキルだけで案件を獲得し続けようと思わず、能動的に知識や技術を身につけていくことが必要です。
積極的な行動が苦手、振られた仕事だけしたい人はフリーランスに向いていません。
フリーランスエンジニアになって後悔しないためのポイント
フリーランスエンジニアで成功するにはどのようなことに注意すればいいのでしょうか。
ここでは後悔しないためのポイントについて紹介します。
会社で3年以上の実務経験を積むこと
フリーランスエンジニアの求人では、応募条件に2年以上を求められることが多くあります。
引用元:フリーランススタート
引用元:フリーランススタート
ただし、実務経験が3年以上あっても上流工程を経験していない人は慎重な判断が必要です。
実務経験の有無で報酬が多く変わりますし、応募できる案件の選択肢も大きく広がります。
なので、経験年数と合わせて自分がどのようなスキルや経験を持っているのかを考えた上で、フリーランスになるかを判断するようにしましょう。
普段から家計簿をつけたりスケジュール管理をしたりする
あまり自己管理が得意ではない、先延ばし癖が少しある人は、普段から家計簿を付けたりスケジュール管理できるよう特訓しておきましょう。
家計簿をつける癖は、確定申告の帳簿付けに役立ちますのでフリーランスになるまでに身につけておきたい癖です。
また、スケジュール管理の一環として、単発案件を受注するのもおすすめです。
ある程度余裕をみた納期にしてもらい、逆算して日々のスケジュールを組み立ていきます。
これを繰り返すうちに、おのずと自己管理能力が身につきますので、スケジュール管理能力が十分についたらフリーランスとしての独立を本格的に検討してみてもいいでしょう。
逆に何度してもスケジュール管理ができない場合、フリーランスへの独立は一度考え直す必要があります。
フリーランスエンジニアとの交流会に参加する
フリーランスになると、どうしても手に入れる情報が偏ってしまったり、周囲の状況を聞く機会が少なくなってしまいます。
そのため、定期的にフリーランスエンジニアを集めた交流会への参加がおすすめです。
新しい角度からの意見が聞けたり、最新の情報を仕入れることができます。
また、人と会い新しい人脈をつくることで、アイディアが浮かび共同で会社を設立したり、新しい案件の契約成立につながることもあります。
フリーランスエンジニアになったからこそ、引きこもるのではなく交流会に参加し、積極的に新しい情報を仕入れるようにしましょう。
フリーランスエージェントにどんな案件があるかチェックする
フリーランスになる前にどんな案件があるかチェックしておくのも重要です。
今まで経験してきたことが重宝されていたり、逆にあまり高単価が望めなかったり、今の自分の市場価値を確認できるでしょう。
また、案件を見ておくことで自分に不足しているスキルを把握できるので、今後どんな勉強やスキル取得が必要になるのが判断できます。
フリーランスエージェントでは、フリーランス独立前の人へ向けた無料の個別相談もおこなっています。
もし、「実際にどんな案件を紹介してもらえるのか」「自分がフリーランスになったときどのくらい需要があるか」について具体的な話を聞いてみたい人は相談してみてください。
さいごに
一定の収入を得られる会社員から不安定なフリーランスへの転身にネガティブな意見もあります。
もちろん、リスクとして頭に入れておく必要はありますが、エンジニアの需要が高まる今、過剰に恐る必要はないでしょう。
スキルと経験があれば、会社員の年収を超えることも夢ではありません。
自分がどのように働きたいか、どんな風に生活したいかを考えて判断してみてください。
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